<『脱・富山』で、高岡のプライド復活『シン・タカオカ』へ!>
 
 高岡は、もともと越中の中心都市だった。最初に国府が置かれたのは、伏木の勝興寺近く。その後も、江戸時代や近世でも、独自文化で栄えてきた。戦後の昭和40年代までは、高岡市民は「自分たちは、富山県民と言わずに”高岡市民”」を掲げてきた。それだけ、「高岡」という名称に、誇り=プライドを持っていた。しかし、戦後の富山市と競合するなかで、高岡はその地位とプライドが下がり続けていく。そこには、富山市民側の「高岡市さえ無ければ、富山市はもっと発展したはず」「県内に中心都市は県都だけでよい」という強い思いがあり、昭和43年の富山県知事選挙をきっかけに、「知事は、富山市出身者でないといけない」という富山市民のチカラに高岡市民が負けたということがあった。これ以降、今日まで50年以上も、知事は富山市出身者だけが占めるという異常な状況が続いている。また、終戦直後の高岡市は、人口が北信越で新潟市・金沢市に続いて3番目に多い都市だったが、その後は、富山市・福井市・松本市・長岡市・上越市に抜かれて、今では北信越で8番目の都市に成り下がっている。こういった経緯で、いまでは高岡市民の誇り=プライドが、ほとんどなくなったとも言えるだろう。
 高岡の再生は、まず誇り=プライドを取り戻すところから始める必要がある。その為には、かつてのように「自分たちは富山ではない、"高岡だ!"」を、ちゃんと主張できるようにならないといけない。それが『脱・富山』だ。つまり、高岡では富山という言葉を使わない。弘前市・郡山市・松本市・浜松市・倉敷市と同じように、県都に対抗できる都市のプライド復活を目指す。そして、『シン・タカオカ』として生まれ変わる必要があるだろう。
 例えば、高岡市民は自分たちは富山県民と言わずに、別の表現を使うことを目指したい。松本市民は、自分たちは長野県民とは言わずに、信州人という表現をするケースがある。それだけ、松本市民は意識が高いと言える。また、浜松市民でも、静岡という表現を避ける傾向があり、遠州という表現を使う場合が多い。高岡でも、自分たちは富山という表現を避けて、『越中高岡』や『あい高岡』の表現を使ったり、自分たちは富山県民と言わずに、高岡がドラえもんの生みの親『藤子F不二雄(藤本弘)さん』の出身地ということにあやかって、『あいのもん』や『タカオカもん』という表現も考えたい
 『シン・タカオカ』の"シン"には、様々な意味のシンを持たせたい。新・高岡、深・高岡、信・高岡、心・高岡、伸・高岡、真・高岡、眞・高岡、親・高岡、進・高岡、神・高岡など、
時代や状況にあわせて、これまでと違う高岡を目指す意味を持たせ、市民の意識改革を目指したい。
  
<ご当地ナンバー『高岡ナンバー』の実現>

 

 高岡の知名度を上げるには、高岡が全国区の都市だという必要がある。その為に、1流都市であれば持っているものを、必ず高岡も持たないとイケナイだろう。例えば、総合大学・都市鉄道・百貨店などがあげられる。そして重要な都市アイテムとしては、ご当地ナンバーを持つことではないだろうか。金沢市では、ご当地ナンバーとして『金沢ナンバー』を実現させた。新潟県では、既存の新潟ナンバー・長岡ナンバーに加えて『上越ナンバー』が、長野県では、長野ナンバー・松本ナンバーに加えて『諏訪ナンバー』『安曇野ナンバー』『南信州ナンバー』が誕生している。これらの都市に負けない為にも、『高岡ナンバー』の実現を目指すべきだろう。
 これまで『ご当地ナンバー』の実現には、複数都市での申請が必要だったが、2022年4月に申請基準が緩和されている。単独市での申請も可能となり、自動車登録台数の基準も10万台以上、または登録車と軽自動車との合計が17万台以上に引き下げられた。複数市町村で申請する場合も、登録台数が5万台以上、または登録車と軽自動車との合計が8.5万台以上と軽自動車普及に配慮され申請しやすくなっている。
 高岡市の自動車登録台数は約8万台、登録車と軽自動車との合計が約14万台のため、現状では高岡市単独での申請はできないが、新たな規制緩和で、単独都市での申請基準が自動車登録台数で7万台以上へと引き下げられる見込みだ。
 この規制緩和により
『高岡ナンバー』の実現が可能となる。この規制緩和の動きに、高岡はいち早く対応させないといけない。しかし、もし単独申請が実現できないようであれば、周辺都市(最低1市以上)と共同での申請も視野にいれておきたい。その場合、ハードルとなるのが、周辺都市が『高岡ナンバー』の名称に難色を持つ可能性がある点だ。『高岡ナンバー』が難しい場合には、『あいナンバー』というのも選択肢ではないだろうか。近年は、アイトラムやあいの風とやま鉄道など、あいブランドが確立しつつあるのも追い風だろう。『あいナンバー』の実現は、富山県全体にとっても、意義のある事になるとともに『あいブランド』としてもPR効果があると考える。どちらにしても、高岡にとっては『脱・富山』の象徴となり、高岡のプライド復活に繋がる要素だと考える。

 

  
<国立富山大学から分離『国立高岡芸術文化大学』の実現を!>


 国立大学の改革で、かつて高岡にあった国立高岡短期大学は、富山大学に吸収統合された為、高岡の名称がついた国立大学は消滅した。このこと自体が高岡市の衰退を象徴しているだろう。高岡の知名度を高めるためにも、今一度、『高岡の名称を冠とした国立大学の実現』を目指したい。
 その実現のために考えたいのは、『アンブレラ制度』の活用だ。国立大学のさらなる統合を目指した新しい改革の取り組みとして、ひとつの国立大学法人のもとに複数の国立大学をぶら下げる『アンブレラ制度』が認められるようになった。この制度を、富山大学でも取り入れることで、富山大学をふたつに分けることができるようになる。基本的には、独立大学法人『富山大学』のもとに、『富山大学』と『高岡芸術文化大学』の2つの大学がぶら下がるということだ。
 高岡市内にキャンパスを構える大学として『国立高岡芸術文化大学』の実現ができれば、『脱・富山からシン・タカオカへ』に向けた一歩となる。この『国立高岡芸術文化大学』
を、将来的には複数の学部を持った総合大学に発展させることができれば、高岡の活性化を飛躍的に高めることも繋がるだろう。
 
<芸術家の住む街づくりと伝統産業の市街地回帰>

 
 "街は劇場"とも言われるが、高岡のロケーションづくりは、常に舞台として使えるように意識して整備する必要がある。そのためには、地元の富山大学芸術文化学部との連携を高めたり、街プロデューサー制度を導入をすることで、統一性のある景観づくりを進めて、
”絵が描ける街"を目指すのも重要だと考える。
 更に、小説家や美術家の卵達を全国から誘致して、高岡の中心市街地に住んでもらえるように工夫する必要もある。市中心部の古い民家や空家を市が買い取る、あるいは借り受けて、安い家賃で貸し出したり、空家の情報提供をインターネットなどで発信していく。特に、金屋町・山町筋あたりには、富山大学芸術文化学部の学生・教授などの居住を進める政策を、御車山祭りなどの古い高岡文化を守るとともに、新しい高岡文化を創造発展させる役割を、担ってもらうことも必要だ。
 また、高岡の伝統文化を支えてきた多くの企業が、拠点を郊外に移転してきた。これを今一度、山町筋や金屋町に呼び戻すことも取り組みたい。高岡の伝統産業は、やはり歴史ある街並みにあってこそ、価値が高まると考えるからだ。
 高岡の中心市街地活性化が進み、そして高岡の景観と文化が、全国区レベルとなれば、高岡を舞台とした映画・ドラマ・小説が増えて来るのではないだろうか。高岡のフィルムコミッション(映画ドラマCMなどの誘致を目指したロケーションコーディネーター機構)は、全国的にみて非常に評価が高く、"街は劇場"という土壌は整いつつある。高岡を舞台とした作品が増えれば、高岡が観光都市へと成長できるであろう。
 更に、高岡の歴史文化都市を全国にアピールするには、発信力の強化は欠かせない。発信力があるのは、やはり若い世代となる。近年は大学の街なかキャンパスが注目されているが、高岡でも街なかキャンパスがあれば、街なかで活動する若者が増えることで、自然と学生が高岡の魅力を全国へと発信するだろう。特に、富山大学芸術学部の街なかキャンパスが実現できれば、高岡の街なかは活性化が期待できる。
 高岡の魅力を全国へ発信するという意味では、NHKの朝の連ドラを誘致することも目指したいものだ。
 
<高岡の名前がついた"Jリーグチーム"『FC高岡』の実現を!>

 高岡市に本拠地を置く富山県第2の"Jリーグチーム誕生"を期待したい。高校野球では、富山商業と高岡商業が対戦すると観客も多く詰めかけて、早慶戦のような盛り上がりを見せる。高校サッカーでも、富山第一と高岡第一が対戦すると、やはり多くのサポーターがスタジアムで声援をおくる光景がみられる。つまり、富山市のチームと高岡市のチームが対戦するダービーは大変盛り上がるのだ。富山県内でも、富山市のJリーグチームと高岡市のJリーグチームによる『越中ダービーマッチが実現できれば、富山県のサッカーはもっと盛り上がるだろう。
 富山県の規模だと、Jリーグチームはひとつで良いという意見の方もいるが、なぜふたつあったら駄目なのか疑問だ。実際に全国的には、1県でJリーグチームが2つや3つ、さらには4つもある県も存在する。「Jリーグチームは、県都の富山市にひとつあれば良い」という意見は、富山県がいかにも閉鎖的で保守的な土地柄だからとも言えるわけで、これを変えていかない限り、富山県は良くはならない。
 勿論、チーム運営費には多額の年間予算が必要ではある。J1であれば最低でも年間20億円以上、J2は年間10億円以上、J3では年間5億円以上が必要とされている。現状のカターレ富山でも、年間予算が約10億円程度となっている。
 しかし、全国を見てみると、八戸・天童・いわき・鹿嶋・柏・調布・町田・川崎・平塚・相模原・磐田・藤枝・沼津・豊田・松本・亀岡・吹田・東大阪・丸亀・鳴門・今治・鳥栖・北九州・新富(宮崎県)・沖縄など県庁所在地ではない25都市にJリーグチームがある。しかも、高岡市よりも人口が少ない都市でもJリーグチームがたくさん存在している。また、1県で複数のJリーグチームを抱えている自治体としては、福島県・茨城県・埼玉県・神奈川県・千葉県・東京都・静岡県・長野県・大阪府・愛媛県・福岡県と11都道府県にも及ぶ。青森県・栃木県・沖縄県でも2チーム目のJリーグチーム実現を目指している。富山県だけが、県内にJリーグチームが2つあってはイケナイという理由にはならないのだ。地域内での差別的な意見は如何なものかと感じる。
 富山県にはJリーグ入りを目指しているチーム『富山新庄クラブ』を高岡に移転誘致することも期待したい。現状、富山新庄クラブは富山市がホームタウンとなっているが、高岡市に誘致して高岡スポーツコアをホームスタジアムにすることができれば、松本山雅やFC今治のようなチームとなる可能性がある。そして、『高岡』の文字を入ったJリーグチームの誕生が実現できれば、高岡の『脱・富山からシン・タカオカ』の象徴的な出来事となるだろう。
 


 
<高岡スポーツコアに、
民設民営の 『J1仕様スタジアム』実現を!>

 高岡のJリーグチームのホームスタジアムとして、高岡スポーツコアに本格的なJ1仕様のスタジアム整備を期待したい。高岡スポーツコアは新高岡駅前に位置しており、実現できれば『日本で最も新幹線駅に近い
リーグスタジアム』となる。当然、Jリーグの試合が開催できれば、北陸新幹線沿線の広域から、サポーターの誘客が可能となり、新高岡駅の利用者確保にも役立つことができる。新高岡駅を出ると、正面にサッカースタジアムを望むことができるため、観戦意欲を高められる効果もあるだろう。
 更に、スポーツコアの傍には、能越道高岡インターに直結する地域高規格道路『高岡環状道』の整備が進んでいる。車による、東海・信州方面などからのサポーター誘致も期待できるなど、Jリーグスタジアムとしては『絶好のロケーション』に位置している。
 現在、高岡スポーツコアにはサッカーラグビー場があるが、これをJリーグ仕様のサッカー専用スタジアムに改修したい。具体案としては、1万5千人〜2万収容規模の観客スタンドを備え、4面の観客スタンドには屋根を設置させたスタジアムを目指したい。建設費は、推定50〜70億円ほど。『民設民営でのJリーグスタジアム実現』を想定して、民間資金を中心に富山県と高岡市が建設費の一部を補助するカタチでの実現を目指したい。
 その為には、大手資本の誘致が不可欠となる。新幹線駅前で高速道路に直結した好立地条件をアピールすれば、必ず参画する企業は見つけられる。その中でも、特に期待したいのは『イオングループ』の参画だ。スポーツコアの隣接地には『イオンモール高岡』がある。その集客力は、富山県全体から隣県エリアにも及ぶ。新スタジアムにイオンが参画してもらえれば、実現性が高まるだろう。イオンの他には、全国への発信力があるエンターテイメント系の企業参画も想定したい。例えば、SONYエンターテイメントや富山県にゆかりがあるKADOKAWAなどを誘致できれば、"高岡のエンタメ聖地化"へにも寄与が期待できる。これらの参画実現は、企業の関連した事業所を高岡に誘致できる可能性にも繋がるだろう。こういった実現は、『行政
政治・経済界のトップセールス』に掛かっている。
 
 サッカー専用スタジアムの構想実現には、高岡スポーツコアのエリアを拡張する必要もある。新高岡駅とスポーツコアの間には、開発可能な広大なエリアが存在する。ここをスポーツコアの拡張エリアとしたい。スタジアム前を広場として整備を図り、キッチンカーなどのスタグルやイベント広場として活用したい。
 
新高岡体育館構想を、民設民営の『1万人アリーナ』として実現を!

 高岡市の新体育館計画を、富山県初の1万人収容アリーナへと規模拡大を
期待したい。現在の構想では、3千人収容の体育館だが、これでは魅力的なプロスポーツの試合誘致は不可能だ。また、県内には同規模の体育館が多数あることから、無駄な規模の体育館となるだろう
 
計画変更による1万人収容の新アリーナでは、コンサートや演劇なども行なえるように音響設備も充実させ、固定席を基本とした密閉型の円形アリーナとして整備を図り、Bリーグ・Vリーグの試合観戦やコンサート・演劇といったエンターテイメントを楽しめるアリーナとしたい。新幹線駅前に1万人収容のアリーナができれば、広域からの集客が期待できる。当然、採算性も高くなり、魅力的な大手資本の参画も期待できることから、『民設民営での1万人アリーナ実現』も可能性が高まるだろう。この1万人アリーナに拘る必要がある。仮に1万人を下回るような5千〜9千アリーナだとすると、魅力的なアリーナツアーのライブやイベントは、既存の富山市・金沢市・福井市のあるアリーナに取られてしまう。この場所に1万人を超える周辺都市にはない巨大アリーナがあるからこそ選ばれる、差別化できることを考慮すべきだろう
 1万人アリーナと
なれば、建設費は250〜350億円規模となるが、民間資金を中心に、富山県と高岡市が建設費を補助するカタチでの実現を目指したい。また、建設費を抑えるために、露天掘り方式の採用も検討したい。
 建設場所も見直したい。現在の計画場所は新高岡駅からはかなり離れた場所
のため、魅力がない。新高岡駅前から正面に見える場所にこだわるべきだろう。新高岡駅と高岡スポーツコアの間を拡張エリアとすることで、この場所に『1万人アリーナ』を設けることができれば『日本で最も新幹線駅に近い
1万人アリーナとなり、魅力的な大手資本の参画可能となる。新高岡駅を出た真正面にアリーナを望むことができインパクト非常に大きい。実現すれば、新高岡駅の周辺は魅力的なエリアに変貌する
 そして、1万人アリーナ・J1仕様
スタジアムに隣接して、温泉スパ、都市型ホテル、ラウンド1のようなスポーツ系アミューズメント施設,
、スケボーパークなどを併設することで、日頃から市民が集える場所を目指したい
 
 更に取り組みたいのは、この1万人アリーナをホームとする、プロスポーツチームの実現だ。プロバスケットボールのBリーグチーム誘致や、バレーボールのSVリーグチーム誘致などを期待したい。
 

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庄川河川敷にサッカー・ラグビー場を整備
 
 高岡スポーツコアのサッカー・ラグビー場を、サッカー専用スタジアムにすることで、ラグビー場の扱いを考える必要がある。基本的には、ラグビーの試合は高岡市城光寺陸上競技場を主会場としたい
。ただ、普段のサッカーやラグビーが練習するグランドが、高岡では不足している。
 そこで考えたいのが、庄川河川敷の再整備によるサッカー・ラグビー場の確保だ。現在、庄川河川敷は、三好子・蓮花寺にある『高岡庄川緑地運動公園』と、『牧野河川公園多目的広場』がある。高岡庄川緑地運動公園には、野球場、サッカー場、テニス場、ゲートボール場、緑地公園などが整備されいる。牧野河川公園多目的広場は、まだ整備途中であるが、野球場や緑地公園などの整備が進んでいる。この2つの河川敷運動公園の活用を考えたい。現在は、いすれも複数のスポーツ施設整備を行っているため、各種の大会を開くには会場が分散してしまう。また、極端に野球場が多いのも課題だろう。もっと、日頃から大会などが開催できる施設として、河川敷公園を再配置させたい。
 これらの河川敷
整備は、所管の国土交通省が行い、施設の運営維持を高岡市が行うことになる。高岡市にとっては、財政面の負担がなく整備が行える点は、非常に意義がある取り組みとなるはずだ。
 
(高岡庄川緑地運動公園)
 
 ・サッカー・ラグビー場 4面確保
 ・テニス場 場所を移設して6コート化
 ・パークゴルフ場は現状のまま
 ・野球場は牧野河川公園に移転させて集約させる
 ・堤防の斜面を階段状のコンプリート護岸に整備して、観客席として活用する
 ・照明施設も設置して、夜間での使用や防災拠点としても使用もできるようにする 
 
(牧野河川公園多目的広場)
 
 ・野球場 4面確保
 ・堤防の斜面を階段状のコンプリート護岸に整備して、観客席として活用する
 ・照明施設も設置して、夜間での使用や防災拠点としても使用もできるようにする 
 
( 新設上伏間河川公園)
 
 ・新たにイオンモール高岡に近い上伏間の河川敷を緑地公園化
 ・照明高岡庄川緑地運動公園や牧野河川公園多目的広場を補完する公園と位置付ける
 
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<万葉線の新高岡駅へ延伸実現を!

 

 万葉線が新高岡駅に乗り入れてないことは、きわめて利便性を損ねている。また、万葉線が持続可能な生活鉄道として存続・維持させるためにも、万葉線の新高岡駅延伸は、いま最も取り組むべき課題だと考える。問題となるのは、万葉線をいかに高岡駅構内を乗り越えて新高岡駅まで延伸させるかだ。また、新高岡駅の利用者増加に伴い、市営駐車場が慢性的な満車状態となってきていることも課題としてある。駐車できない車が、周辺のイオンモールなどに駐車するケースが出てきており、イオンモールでは駐車場の夜間閉鎖と時間外まで駐車した場合に高額の駐車料金を課すようになってきてもいる。いずれ、新たな市営駐車場整備が求められるはずだ。しかし、その駐車場整備に費用をかけるのであれば、万葉線の新高岡駅延伸に費用を回す方が、公共交通の維持に寄与するものと考える。万葉線の沿線には、市営高岡駅駐車場や市営御旅屋駐車場があり、既存の駐車場を活用できるメリットも極めて高いと言えるだろう
 万葉線の新高岡駅延伸で、駐車場不足を解消させる
とともに、新幹線駅とLRTが結ばれることは、高岡のブランド価値を高めることにもなる。
 
<万葉線の新高岡駅乗り入れルート A案『県道58号線ルート』>

(A案)県道58号線にLRT線を整備することで、万葉線を新高岡駅まで延伸させる
 
 県道58号線を改良して、万葉線のLRT線を整備することで新高岡駅まで延伸させる。あいの風とやま鉄道との立体交差化は、県道58号線の陸橋を、1車線減らしてLRT線を敷設して対応する。将来的には、高岡駅を跨ぐ新設の南北道路を検討する。
 
<万葉線の新高岡駅乗り入れルート B案『駅南大通りルート』>

(B案 その1)万葉線を高岡駅の2階自由通路に並行して立体交差で駅南に延伸させる
 
 万葉線を新たに在来線の改札口や自由通路のある2階部分へ高架で乗り入れる。富山銀行本店正面から万葉線を立体化させて、ホテルα1と自由通路にある隙間から橋上駅の改札前まで単線にて乗り入れる。橋上駅では、すれ違いができるようにする。そして、駅南大通りで地上へ降りて、LRT新高岡駅までを駅南大通りのLRT化で結ぶルート案。ドイツのフライブルグ中央駅は、2階に跨線橋でLRTが乗り入れ、1階の国鉄ホームへエスカレーター1本で乗換できるような機能性の高い駅であり、高岡駅でも同じ効果を狙いたい。富山駅が、1階に LRTターミナル、2階に在来線・新幹線ホームなのに対して、高岡駅はその逆、2階に LRTターミナル、1階が在来線ホームとすることで、存在感を持たせることができるだろう。
 また、既存のターミナル1階に乗り入れているLRT線は廃止して、代わりにバスターミナルを移設させる。雨や雪に濡れることなく、バスを待つことができるメリットは高い。既存のバスターミナルエリアは、駅前公園として整備させて、イベントなどができるようにする。B案その1がもっとも理想的なルート案で、あいの風とやま鉄道との乗り換えも便利となる。
 
(B案 その2)万葉線を駅西側で、あいの風とやま鉄道と立体交差させ駅南に延伸させる
 
 現在の氷見線ホーム西側に万葉線が乗り入れて、そこから城端線側に立体交差で渡り線を新設させて接続する方法だ。これは、城端線・氷見線のLRT化を検討された際に、富山県が示した構想を万葉線に置き換えす案になる。単線での立体交差とする。駅南へ立体交差させた万葉線は、高岡駅南口を経て駅南大通りにLRT新線を設けることで新高岡駅まで結ぶルート案となる。
 
(B案 その3)万葉線を駅東側で、あいの風とやま鉄道と立体交差させ駅南に延伸させる
 
 富山銀行本店の裏通りから万葉線を立体化させ、アパホテルとsorae高岡の間を抜けて、あいの風とやま鉄道を高架で跨いで駅南に抜ける。この区間は単線で整備する。駅南からは地上に降りて、駅南大通りをLRT新線を設けることで新高岡駅まで結ぶルート案。

 いずれの案も、駅南大通りの四車線を二車線に減らして、二車線分をLRT線に転用させる。沿線には瑞龍寺の国宝もあり、観光客の利用を意識した路線とする必要もあるだろう。

 いずれの案も、駅南大通りの四車線を二車線に減らして、二車線分をLRT線に転用させる。沿線には瑞龍寺の国宝もあり、観光客の利用を意識した路線とする必要もあるだろう。
 
(C案)万葉線をあいの風とやま鉄道と立体交差させ駅南で城端線に乗り入れる
 
 富山銀行本店の裏通りから万葉線を立体化させ、アパホテルとsorae高岡の間を抜けて、あいの風とやま鉄道を高架で跨いで駅南に抜ける。この区間は単線で整備する。駅南からは地上に降りて、駅南大通りから県道73号線にLRT新線を設ける。城端線と県道73号線の交差箇所で、万葉線と城端線を接続させる。ここから新高岡駅間を、LRT仕様の600Vで電化して、万葉線の車両を城端線に乗り入れさせる。

 万葉線の新高岡駅乗り入れが実現できれば、経済効果は計り知れない。2.5キロの建設費は60億円ほど。国が50%、県と市が各25%を想定すると、高岡市の負担は15億円程度となる。更に、高岡市の負担を減らすために「開発型鉄路」方式を導入も検討したい。新幹線駅周辺にマンション用地を造成し、その分譲価格に鉄道整備費を上乗せさせる。また、鉄路整備を目的とした「ホテル税」の導入も考えられる。
 これらの収入源と、国からの鉄道整備補助金の増額で早期の実現を目指したい。
 
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<新高岡駅周辺の『ワンデイ・トリップ・タウン化』>


 高岡市では、新高岡駅を『飛越能の玄関口』として、首都圏からの誘客に努めてきた。しかし、金沢市や長野市の影となり、首都圏からの誘客に成功したとは言えない状況だ。新幹線で新高岡駅を訪れる方は、新高岡駅周辺での滞在時間がどれくらいなのかが今後のポイントになる。現状では、新高岡駅の改札を出ると、すぐに目的地へ向かうため、新高岡駅周辺での滞在時間はおおよそ最大5分程度だ。これからは、新高岡駅周辺で楽しめるようにすることが重要だろう。誘客のコアターゲットを、首都圏から新幹線沿線都市にシフトさせる。具体的には、高崎駅から敦賀駅までのエリアの方々に『はくたか』を利用して新高岡駅を訪れてもらうことを狙う。気軽に行って楽しめる都市として、観光もあるけどアクティビティーやスポーツ観戦にショッピングもできるという、日帰り客をイメージした『ワンデイ(1Day)・トリップユーザー』をターゲントとした街づくり。その拠点となるのが新高岡駅と位置付けて、『ワンデイ・トリップ・タウン』を目指す。
 
 新高岡駅周辺では、アクティビティー施設の誘致(スパ施設・エンタメスポーツ施設の誘致)、スポーツコアの強化(Jリーグ仕様のサッカー専用スタジアムとJリーグチームの実現・1万人アリーナなど)、イオンモールの再増床(日本海側最大のイオンモールへ)、おとぎの森公園(ドラえもんの巨大像誘致など)の魅力アップなど、コト消費を軸とした楽しみ方をターゲット層に提案する。そして、新高岡駅周辺での滞在時間を、一気に4時間〜最大6時間まで延ばすことを目標としたい。『ワンデイ・トリップユーザー』は、グループ旅やファミリー旅が主なユーザー層になる。
 また、新高岡駅を基点に、LRT1本で県西部の各観光地に行けるようにできれば、一泊するユーザー層も視野に入ってくる。つまり、車やバスを使わなくても、新幹線とLRTだけで、苦にならずに一泊トリップが楽しめる魅力的な街も実現できる。
 そして、目標としたいのは『世界でもっとも楽しい新幹線駅』と呼ばれることだ。現在、北陸新幹線の新高岡駅乗降者数は1日約4千人で、金沢駅乗降者数の約2万人や富山駅乗降者数の約1万5千人に比べると、大きく水を開けられている。だが、ワンデイ・トリップ・タウンが実現できれば、乗降者数は1万人を軽く超えることも可能となる。そうなれば、『かがやきの停車』が実現できるだろう。
 

<新高岡駅を日本海側最大の『エンターテイメントの聖地』へ>
 
 新高岡駅周辺の既存施設や新規施設を根本的に大幅なレベルアップを図ることで、集客力を飛躍的に高めて、現状の高岡市への入込客を3倍増させたい。その為には、新高岡駅を全国区の駅にする必要がある。新高岡駅周辺では、常に大型のイベントが開催されていることが重要だ。1万人収容のアリーナ、J1仕様のサッカースタジアム、日本海側最大のイオンモール、おとぎの森公園を有機的に連携したイベントの開催を目指したい。特に、アニメ関連の定期的なイベント開催を軸に、有名アーティストのアリーナツアーや国際的なスポーツ大会の誘致を図りたい。
 BIGイベントであれば、北陸新幹線で北信越・関東・関西からの誘客が可能だ。また、能越道の利用で中京圏・松本経済圏からの誘客も見込める。年間1千万人を超える高岡市への入込客が実現できれば、新高岡駅のかがやき停車も必然として実現させられる。
 そして、新高岡駅を日本海側最大の『エンターテイメントの聖地』として、全国区の知名度獲得を目指したい。
 
【新高岡駅のワンデイ・トリップ・タウン化へのポイント】

 1、イオンモール高岡の拡張(第3モール)による、新高岡駅との直結化
 2、スポーツコアの拡張による本格的なプロ仕様化
 3、おとぎの森公園の拡張と新高岡駅間の遊歩道整備
 4、『ビクトリー・ロード』と『ビクトリー・タワーゲート(凱旋門)』の整備
 5、JR城端線の新高岡駅-高岡環状道間を、路面電車区間として新設道路を整備
 6、テクノドームとイオンモール高岡のペデストリアンデッキ設置
 7、大型スパ施設の誘致
 8、瑞龍寺と新高岡駅間の歴史散策道整備
 9、総合私立大学の誘致
 10、移住型マンションの誘致
 11、『たかまちチェックイン』アプリの開発
 
【イオングループに各施設を民設民営(PFI方式)+公設民営(DBO方式)で包括委託】
  
 1、高岡スポーツコア=ネーミングライツ
   ・J1仕様のサッカースタジアム(新規整備)=民設民営(PFI方式)
   ・1万人収容可能なアリーナ体育館(新規整備)=民設民営(PFI方式)
   ・既存テニス場=公設民営(DBO方式)
 2、おとぎの森公園=公設民営(DBO方式)・ネーミングライツ
 3、高岡テクノドーム(本館/新館)=公設民営(DBO方式)・ネーミングライツ
 4、新規のビクトリー・ロード周辺開発=まちづくり事業委託
 5、新規のビクトリー・タワーゲート(凱旋門)=公設民営(DBO方式)
 
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<イオンモール高岡と新高岡駅の直結化>

 
 イオンモール高岡は増築によって、新高岡駅近くまでモールが広がった。これによって、新幹線を利用した超広域商業エリアとしての新高岡駅周辺が発展する可能性もでてきた。この実現を進めていく為には、イオンモール高岡と新高岡駅を完全に一体化させる必要がある。まずは、新高岡駅南口の東側にある高岡市が所有する駅前広場を、ガラス屋根のガレリアとして再整備し、これまで新高岡駅前にはなかったイベント広場としたい。このガレリアと道路を挟んで立地している平面の市営駐車場を活用したエリアには、イオンモール西館の増床を期待したい。ガレリアとイオンモール西館には、ペデストリアンデッキを設け、新高岡駅を降りて、そのままイオンモールまで雨に濡れずに往来できるようにする。
 
 また、イオンモール高岡を、これまでの郊外型イオンモールから都市型イオンモールへ転換することも目指したい。イオンでは、ショッピングだけはなくビジネスやサービスなどの業種も扱う街として、都心部での『都市型イオンモール』開発を進めている。たとえば、イオンモール岡山やイオンモール横浜西口などでは、これまでの郊外型とは違い、テレビ局のスタジオがあったり、居住棟をつくるなど、郊外型イオンモールとは差別化している。北信越では、郊外型イオンモールが数多くできているが、都市型イオンモールはまだない。イオンモール高岡が、都市型イオンモールに転換できれば、これらの郊外型イオンモールと差別化することができて、魅力的になるはずだ。
 この実現のためには、郊外型のイオンモールにはない魅力的なテナント誘致が不可欠と考える。特に検討したいのが、大和の撤退によって高岡市から無くなってしまった『デパ地下』と『物産展などのデパート催事場』の復活だ。イオンモールには地下階がないので、デパイチと位置付けて、百貨店のデパ地下を誘致できれば、広域からの誘客が見込めるだろう。また、イオンモールの映画館『TOHOシネマズ高岡』には、富山県初のIMAX(アイマックス)シアター実現や、『アニメイト』『THE DORAEMON STORE』『THE GUNDAM BASE』などのアニメ関連ショップ誘致、富山県には未進出の『ハンズ』『snow peak』などの誘致も期待したい。
 郊外型イオンモールから都市型イオンモールに転換を図る事ができれば、全国を代表とするイオンモールのフラッグシップ店となる事も想定できる。
  
 コト消費の強化も急務だ。スポーツのアミューズメント施設として富山県には未進出の『ROUND1』や、大規模な日帰り温泉施設『大江戸温泉物語』の誘致ができれば、エンターテイメント性の高いコト消費のある魅力的なエリアとなる。このほかにも、北信越エリア初となる北欧家具の『IKEA(イケア)』や、宿泊施設の誘致などが実現すれば、これまで味気なかった新高岡駅は見栄えのある玄関口に一変する事になり、魅力ある『ワンデイ・トリップ・タウン』となるだろう。
 
<JR城端線の新高岡駅-高岡環状道間を『新設道路による路面電車化』>

 
 新高岡駅周辺の大きな障害は、JR城端線による東西エリアの分断だ。これにより、街の広がりが妨げられている。この解消に、JR城端線の新高岡駅-高岡環状道間に"新設道路"を整備して、そこに城端線を路面電車として走らせるこれは、神奈川県の江ノ島電鉄や滋賀県大津市の京阪電鉄で採用されているやり方だ。この方法であれば、事業費も抑えることができる。実現できれば、東西の分断は解消され、街はおとぎの森がある西側エリアにも広がるキッカケとなる。既存の鉄道車両による路面電車化は、国の特別認可が必要になるが、鉄道に関する規制緩和の流れもあることから実現性は高い。実現できれば、鉄道王国富山の新しい名所とすることもできると考える。

<JR城端線の高岡駅-二塚駅間を電化>
 
 城端線の高岡駅-二塚駅間を電化することも検討したい。高岡駅に新幹線が乗り入れできなかったことで、あいの風とやま鉄道の利用者は、その多くが新幹線を利用とする際に、新高岡駅よりも富山駅や金沢駅で乗り換えを選択している。だが、城端線の高岡駅-二塚駅間を電化すれば、富山方面への高岡駅始発着しているあいの風とやま鉄道の列車を、二塚駅からの始発着とすることができる。実現すれば、大門・小杉方面から新高岡駅利用者の利便性を高めることができる。また、城端線の強化を目的に、二塚駅を車両基地として再整備することも検討したい。二塚駅には、使われていない貨物用の退避線が2線あり、これを操車場として活用することもできるだろう。また、廃線となった二塚駅から中越パルプ工場を結ぶ貨物線で、撤去されていない引き込み線が二塚駅側にあり、こちらも車両の整備場として活用できるのではないだろうか。同じように、氷見線の能町駅にも退避線が7線もあり、こちらも操車場して活用したいものだ。能町駅と二塚駅が車両基地とできれば、現在使用している高岡駅構内の車両基地を廃止することができる。そうなれば、高岡駅はコンパクトになり、空いたスペースを再開発に使えるほか、高岡駅を跨ぐ新設の南北道路整備も可能性が高まるだろう。実現すれば、高岡駅で市街地が南北分断されている課題の解決に繋がるはずだ。
 
<おとぎの森公園のエリア拡大と、巨大『ドラえもん像』実現を>

  
 『おとぎの森公園』も、"新高岡駅の魅力"のひとつに加えられるよう工夫したい。新高岡駅から、ちょっと距離がある『おとぎの森公園』との間には、遊歩道を設けたい。遊歩道には、電動自転車レンタルや、無人バスなどが通れるようにしたり、将来的には都市型ロープウェイの設置ができれば、ファミリー層の『ワンデイ・トリップ・ユーザー』も、気軽に『おとぎの森公園』を訪れることができるようになる。
 また、『おとぎの森公園』の知名度を上げるために、ランドマークとなる巨大な『ドラえもん像』の設置も目指したい。近年、巨大なアニメキャラの像が人気を集めている。高岡ゆかりの巨大『ドラえもん像』が『おとぎの森公園』にできれば、市民の誇りとなるはずだ。新幹線の車窓からも『ドラえもん像』が見えるようになり、新高岡駅で降りてみたいともなるだろう。新高岡駅での発着メロディーも、ドラえもんのテーマ曲が使えたなら、イメージアップと誘客に繋げる事ができる。
 また、将来的には『おとぎの森公園』を、約1.5倍にエリア拡張することも期待したい。例えば、拡張したエリアに、古城公園から動物園を移転するのも魅力アップに繋げられるだろう。古城公園は、歴史文化の公園であり、もともと動物園はふさわしくなかったので、移転を考える時期にきている。このほかにも、おとぎの森公園内にハウス系ウエディング、レストランなどがあれば、ファミリーを軸に幅広い層が訪れる場所となる。
 これらの規模拡大を目指すためには、『おとぎの森公園』の公設民営化も検討したい。例えば、エリア半分程度を有料エリアとして収益を公園充実に当てあい、無料エリアは市民の憩いの場と役割分担することで、幅広い方々に利用してもらえる公園と棲み分けを図るなども考えられるだろう。
 
<高岡テクノドームとイオンモール高岡の一体化>

 
  高岡テクノドームの新展示場建設が決まったが、この新展示場を魅力的にするには、新高岡駅から雨の日でも濡れず、雪の日でも苦にならずに高岡テクノドームまで行けるようにすることだ。その為には、隣接するイオンモール高岡と高岡テクノドームの間にペデストリアンデッキを設置する。実現すれば、たとえ雨の日でも雪の日でも、新高岡駅へ行こうという機運に繋がるだろう。また、イベント誘致でも、新幹線駅と直結しているという立地条件の良さで、他都市を圧倒することも可能となる。というのも、富山市・金沢市・福井市の産業展示場は、いずれも郊外で、バスや自動車でしか行けない場所にあるからだ。高岡テクノドームは、大都市にある駅直結の展示場イメージに近い。これを武器にすれば、県庁所在地でなくとも大型イベントの誘致ができる。大型イベントが開催できれば、新幹線を利用して訪れる方も期待できるだろう。
 
<『イオン大学』の誘致と移住促進エリア化>
  
 新高岡駅周辺にも、長期的な視点で交流拠点機能が必要になる。特に期待したいのは、コンベンション機能だ。また、若者が集まる場所とともに、若者が住みたくなる要素も必要となる。その為には、大規模な大学の誘致が欠かせない。新高岡駅周辺には、開発できる余裕のある場所がたくさんある。そこで、イオンモール高岡の庄川側エリアに、総合4年制大学を誘致したい。まちなか大学として位置付けることができれば、北信越エリアから学生を集めることが可能となる。
 新高岡駅周辺をイオングループの企業城下町と位置付けできれば、イオン初の大学を誘致ということもイメージできないだろうか。実現できれば『商都高岡』にふさわしい大学が期待できる。例えば、イオンが得意とする、流通やマーケティングの学部ができれば理想だろう。
 
 全国的に都心回避ブームが起こっているが、マンションなどの都心立地には、今後は高さ制限などの規制が掛かってくる。高岡市では、都心に観光資源もあることから、駅南にマンション立地を誘導したいものだ。特に、イオンモールがあるメリットを活かし、新幹線駅南側エリアに、戦略的な 「都心型マンション団地」 を造成することも考えられる。このエリアは、立山連峰が見渡せ眺望が良く、また周辺には観光資源や住居エリアも少ないことから、高層マンション立地が可能だ。イオンモールといったショッピング・済生会病院・スポーツコア・テクノドームなどの公共施設の充実と、さらに新幹線・城端線駅の交通手段で、移住促進型マンションとして成功する可能性は高い。「移住促進型アーバンマンションエリア」 の造成は市が行い、中央資本による立地を目指したい。
 
<まちづくりを一括した 『民設民営(PFI方式)』の採用>

  
 『ワンデイ・トリップ・タウン』全体を整備するには、行政だけの努力では実現が難しい。如何に民間資本を呼び込むかが重要となる。各施設ごとに『民設民営(PFI方式)』を採用するのではなく、新高岡駅周辺の全体を一括した"まちづくり"を行う『民設民営(PFI方式)』を採用することも検討したい。
 『民設民営(PFI方式)』の対象とするのは、スポーツコア全体・おとぎの森公園全体・ビクトリータワーゲート(凱旋門)・ビクトリーロード・ロード周辺の商業開発(キッチンカー/ワゴンショップ/屋台を含む)・新高岡駅前のガレリアなど。『民設民営(PFI方式)』の実現には、イオン、JR西日本に地元企業をマッチングさせる必要もあるだろう。例えば、プロジェクト名でもネーミングライツを導入して、『イオン・ワンデイトリップタウン・高岡』などとすることで、民間資本を取り込みやすくすることも考えるべきだ。
 長崎市では、佐世保市に本社を構えるジャパネットグループが、『長崎スタジアムシティプロジェクト』を進めている。JR長崎駅近くで、サッカースタジアムを中心に、アリーナ、ショッピングモール、オフィスビル、ホテルを民間主導で開発している。サッカースタジアムはJ1仕様で、2万人収容の4面屋根付き、ピッチまで最短5mという日本一ピッチに近いスタジアムで建設された。アリーナもBリーグ仕様で、6千人収容、センターハングビジョンとリボンビジョンを備えたエンターテイメント性の高い施設だ。オフィスビルは長崎県最大級の賃貸オフィス、ホテルはプールやサウナを備えたシティホテルで客室は270室、日本初のスタジアムビューホテルが売りで、ショッピングモールも商業面積が2万3千uと巨大だ。総事業費が800億円という大規模なプロジェクトは、国の「多様な世代が集う交流拠点としてのスタジアム・アリーナ」に選定されている。
 新高岡駅周辺での『ワンデイ・トリップ・タウン』は、『長崎スタジアムシティプロジェクト』と同様な魅力か、それ以上の魅力を生み出す可能性を秘めている。
 
 さらに、新高岡駅からは万葉線を使って、瑞龍寺・勝興寺・山町筋・金屋町・城端町・井波町といった歴史文化エリアや、海王丸パーク・雨晴海岸・氷見市海浜植物園・ひみ番屋街などにも気軽に行けるようになれば、高岡市全体が魅力的な『1泊トリップタウン』になることも夢ではなくなる。
 


 
<高岡中心商店街を『タカマチ旧市街』で再生>

 高岡中心商店街は、かつての賑わいを失って久しい。賑わいと取り戻したいと、行政は様々な取り組みをしてきたが、実現のハードルは高かった。以前と同じ賑わいを取り戻すのは不可能だろう。しかし、高岡には歴史的な街並みの遺産が多い。これを観光資源にという思いは強い。実際には、観光誘客にも苦戦しているが活路はあると考える。参考にしたいのは『欧州でみられる旧市街』というブランド力だ。この旧市街という表現や言葉の響きは、観光地としてのブランド価値を高めさせている。フランスのボルドー旧市街やニース旧市街、ドイツのハンブルグ旧市街、イタリアのジェノヴァ旧市街などが良い例だ。高岡中心商店街を、周辺の山町筋や金屋町などと景観を歴史文化が薫る街並みとして磨きを掛けて『タカマチ旧市街』として打ち出すことで、観光を軸とした『見て楽しい、体験して学べる街』にすることは、十二分に可能だと考える。

 少子高齢化が進んだ事で、高岡市を中心とした県西部では、若者は都会へ、ファミリーは金沢やイオンなどに流れている。この流れを呼び戻す事は、今となっては諦めるしかない。一方で、おばあちゃんが求めているおしゃれなファッションが、北陸ではなかなか手に入らないという事を起き、ている。そこで、高岡の中心商店街では、ターゲットを高齢者に絞る事で、金沢や富山市との差別化を図る必要がある。高齢者の街として有名なのは、おばあちゃんの原宿とも言われる巣鴨。高岡の中心商店街は、『北陸の巣鴨』と位置付けた街づくりに特化する事で生き残りを図りたい。

 その実現の為に、御旅屋セリオのキーテナントで2019年に閉店した旧大和高岡店を、シニア百貨店に衣替えしたい。新たに百貨店を誘致するのは現実ではないので、地元資本と商店主による「オラが街の百貨店」を目指す。店名も『高岡しみん百貨店』や『タカマチ百貨店』とする事で、地元の誇りとなる百貨店としたいものだ。
 参考にしたいのが、上越市は直江津駅の近くにあるショッピングセンター『エルマール』だ。もともとは、キーテナントにイトーヨーカ堂が入っていたが2019年に撤退した。エルマールの売場面積は約1万平米で、御旅屋セリオの約半分。イトーヨーカ堂はこの内の6,000uを占めていたが、現在は空いたスペースはすべて商業施設として再生している。新たに長岡の食品スーパーとマツモトキヨシ、そして新しいキーテナントとして無印良品を誘致した。無印良品としては、国内最大級の売場面積約5,000uという超大型店だ。2階フロアのほぼ全てを無印良品が占めている。無印良品では、広島アルパークでも撤退した天満屋百貨店跡に、キーテナントとして売場面積が6,000uを超える店舗を出店させたり、奈良県のイオンモール橿原には売場面積が8,200uの店舗をオープンさせるなど、超大型店を増やしている。直江津のエルマールでは、その他に注目したいのが、地元商店の専門店を40店舗以上も出店していることだ。県外資本を含めると専門店が50店舗を超える。
 御旅屋セリオでも、無印良品の誘致と地元商店を軸に『高岡しみん百貨店』としての復活を目指したい。特に、無印良品としては全国初の『無印百貨店』として誘致を目指し、売場面積がMUJI最大の9,000uを超える規模で
実現させたい。そして、タカマチ再生が全国のモデルケーズになることも期待したい。
 
 
<『ジャポニズム高岡』の実現>
 
 高岡のイメージアップには『商都高岡』に加えて、世界的なキャッチフレーズをつくりたい。それが、『ジャポニズム高岡』だ。明治時代に、美術商として日本の文化をパリを拠点に欧州へ拡めた高岡市出身の『林忠正』。彼は、まさに『ジャポニズム』の生みの親ともいえる存在。つまり、『ジャポニズムのふるさとは高岡』というのを、新しいPR要素として育てていきたい。そして、欧州からの誘客へと繋げていく。そのためには、『ジャポニズムコンテンツ』を街なかに整備していく必要があるだろう。
  
 倉敷の「大原美術館」は、日本で最初の西洋美術館として全国に名高く、倉敷観光の目玉ともなっている。高岡の街なかにも、訪れる観光客にとって記憶に残るようなシンボリックな美術館があれば、街は輝きだすだろう。美術館のコンセプトを、西洋に影響を与えた日本美術や、日本文化に影響を受けた欧州美術にスポットをあてた『高岡ジャポニズム美術館』の実現を目指したい。美術館の設置場所は、現在の北陸銀行高岡支店を候補地として検討したいものだ。現在の北陸銀行高岡支店は、建設されてから50年近く経っており、駅前東街区再開発ビルなどへの移転を検討してもらう。現在の北陸銀行高岡支店が建っている場所は、旧高岡市役所があった場所になる。大正から昭和初期にあった旧高岡市役所は西欧風ゴシック調の造りで、高岡のシンボル的な建物だったと言われている。この旧高岡市役所をモデルに、ジャポニズム美術館の建築デザインを考えたい。
 

   
万葉線の新線『片原町-金屋町-三協アルミ本社前ルートの実現を!>


 万葉線を持続可能な都市交通システムとして、更なる強化が必要だろう。万葉線の新高岡駅延伸に加えて、新たな路線として万葉線の南北線を整備したい。南北線は、片原町から観光地の山町筋や金屋町そして2つの高校がある昭和町から三協アルミ本社前までのルートで整備を図る。この路線は、山町筋・金屋町といった高岡の観光地へ誘客を促進させる重要なアイテムとなる。新高岡駅を起点に、高岡市内や呉西エリアの観光地が鉄路で結ばれる効果は絶大だ
 
また、日頃の生活路線としても、この南北線の役割は極めて重要度が高い。三協アルミ・トナミ運輸などの本社や、高岡商業や高岡第一などの高校も沿線にあるなど、採算性もあると考える。約2キロの建設費は40億円。国50%、県と市が各25%を想定すると、高岡市の負担は10億円ほどになる
   
<蓮花寺駅・角駅・戸出工業団地駅・永楽駅の実現を!
 
 城端線・氷見線のあいの風とやま鉄道へ経営移管が決まったが、今後は持続可能な鉄道として、利用客確保が重要となる。その為にも、沿線に新たな駅『蓮花寺(野村)駅』の設置を目指したい。市内でも屈指の人口がある野村地区に、あいの風とやま鉄道の新駅を設ける意義は高い。ネックとなるのは、富山県の指針として、新駅設置の条件が既存駅間は4キロ離れている条件が示されている。高岡駅ー越中大門駅間はわずかに4キロ未満となる為に、新駅設置条件にあわないこととなる。しかし、最寄りの駅まで2キロも離れていると、たとえ人口が多いエリアでも、最寄り駅まで歩いて利用しようとはならない。この新駅設置基準は問題が多いと言えるのだ。この基準を見直すべきだろう。
 氷見線では、越中中川駅ー能町駅間に新駅『角駅(仮称)』、城端線では、林駅ー戸出駅間に新駅『戸出工業団地駅』、あいの風とやま鉄道には、高岡駅ー高岡やぶなみ駅間に新駅『永楽(厚生連高岡病院前)駅』の設置を目指したい。
   
<路線バスからフィーダーバスへ大胆に再編を!
 
 路線バスは、利用者の減少と深刻な運転手不足で、急速な路線縮小と運行本数の削減が続いている。路線バスの利便性は悪くなれば、利用者がさらに減り、いずれバス路線自体が消滅する危険性が高い。車社会だから、バス路線が無くなっても構わないという意見もあるが、高齢化が進むなか交通弱者は増えている。買い物難民という事態も見受けられる状況だ。高岡市には、幸い鉄道網が残っている。これと3次交通としてのバスを有機的に結ぶことで、交通難民を生み出さないようにしたい。
 限られたバス運転手の資源を、路線バス網から鉄道駅を起点したフィーダーバス網に振り向けることで、運行本数を確保したい。
 
 ・城端線-戸出駅・・戸出駅と中田地区を結ぶフィーダーバス
 ・城端線-戸出駅・・戸出駅と戸出団地を結ぶフィーダーバス
 ・城端線-新高岡駅・・おとぎの森公園・佐野地区を結ぶフィーダーバス
 ・城端線-新高岡駅・・問屋町・出来田を結ぶフィーダーバス
 ・氷見線-伏木駅・・伏木駅を起点に、市街地を循環するフィーダーバス
 ・万葉線-志貴野中学校前駅(高岡市役所)・・熊野町・守山を結ぶフィーダーバス
 ・万葉線-志貴野中学校前駅(高岡市役所)・・角・石瀬を結ぶフィーダーバス
 ・万葉線-米島口駅・・富山大学高岡キャンパス・二上地区を結ぶフィーダーバス
 ・万葉線-米島口駅・・高美町を結ぶフィーダーバス
 ・あいの風とやま線-西高岡駅・・赤丸・石堤を結ぶフィーダーバス
 ・あいの風とやま線-福岡駅・・五位・向田地区を結ぶフィーダーバス
 
(万葉線の延伸とあいの風とやま鉄道の新駅実現)
 
 ・万葉線-(延伸)美幸町駅・・佐加野・国吉を結ぶフィーダーバス
 ・万葉線-(延伸)美幸町駅・・長慶寺・守山を結ぶフィーダーバス
 ・あいの風とやま線-(新駅)蓮花寺駅・・野村・下田を結ぶフィーダーバス
 
 万葉線に接続するフィーダーバスは30分間隔、あいの風とやま線・城端線・氷見線に接続するフィーダーバスは、停車便にあわせての運行を図りたい。これらのフィーダーバスで、市内をほぼ網羅する3次交通が確保できるだろう。
 

 




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