<夢のある街を目指せ!>
 
 富山県は、若者の流出や少子化による人口減少に悩んでいる。特に、若い女性の県外流出が深刻だ。何故、そうなってしまうのか?。その根本的な原因には、富山県に魅力を感じられず、将来性を見出せないという問題が横たわっている。富山県で夢を語っても、「富山では無理やちゃ」「そんな夢は東京に行かんとダメやちゃ」となってしまう。あるいは、「あんたいつまでそんなこと言っとるがけ」と否定される。また、富山県の将来像を語っても、「なぁ〜ん、富山はこのままでいいがいちゃ」となる。その風潮が、多くの県民に浸透している。しかも、政財界までもが「富山では無理だ」や「富山だとこの程度が限界」となってしまう。つまり、富山で夢を語る事ができないのが現状だ。当然、夢をみるという事もこの県では冷めている。
 若者が、夢をみたり夢をかなえたりするなら、富山県を出て行くしかないとなる。いくら富山県が住みやすい街だとアピールしても、夢のない街が魅力と感じるだろうか?。この根本的な問題を解決しない限り、富山県は衰退を加速させるだけだろう。


『夢語れる街へ』『夢みれる街へ』『夢かなう街へ』『夢のある街へ』『夢があれば、街は輝き出す』

 富山県は、今こそ『夢を追いかける』ことに拘る時ではないだろうか。夢がある街なら、若者は出て行かない。夢かなう街なら、人が集まってくる。夢を軽くみてはイケナイのだ。

富山県に日本版『自由ハンザ都市』の実現を!
  
 自由ハンザ都市は、バルト海の海上交易で発展した貿易都市だが、同じように日本海の海上交易で発展したのが、北前船による寄港都市だろう。欧州は『ハンザ同盟』として、王権から独立した自治が認められ、交易により莫大な富と文化を形成した。その威光と誇りは、『ハンブルグ』や『ブレーメン』のように、現代にも受け継がれている。一方、北前船交易では、寄港都市に『町衆』の自治や文化が栄えてきた。その多くが、今日の日本経済を支える企業などに受け継がれている。
 ハンザ都市と北前船寄港都市は、とても類似した自治や文化をもっていたと考えられる。しかし、ドイツではハンザ都市が現代でも残ったが、日本の北前船寄港都市は衰退している。この現状を富山県から変えていきたい。現代に、独自の都市国家と都市文化を蘇らせるのだ。それが、
富山県版『自由ハンザ都市の実現』にある。
 
富山県と全ての県内市町村が合併する事で、新しい形態の自治体(地方国)『越中都ーあい都ー』を実現する。新しい地方国は、県と市の自治機能を兼ね、道州制で検討されている権限・財源を確保する。そして、「都市国家」と「地方政府」の実現を目指す。
 将来的には、ドイツの『ハンブルグ』や『ブレーメン』のように、都市でありながら州でもある『都市州』を目指したい。ドイツの『自由ハンザ都市ブレーメン』は、人口66万人足らずで連邦州のひとつとなっている。越中都(富山県)は、ブレーメンのような立ち位置を目指したい

富山県に『副首都』の実現を!

 かつて、2010年までに日本の首都を遷都する構想があった。当面、東京から半径300キロ圏内へ国会議事堂を移転させようというもので、2000年春には移転候補地として北東地域・東海地域・三重畿央地域に絞られた。しかし現在は、景気の大幅後退や東京都の反対から立ち消えとなっている。
 
現在、大阪府で東京を補完する『副首都』機能の誘致を表明している。しかし、東海・東南海・南海の巨大地震は、関東から東海・関西・西日本の広いエリアが同時に被害を受ける可能性が高い。東京の補完機能が大阪にあっても、同時に機能停止しては意味がない。そういった意味で、東京の首都機能を補完できるのは、東京・東海・関西へアクセスが良く、太平洋側で想定される大規模災害の被害を比較的に少ない日本海側で設置すべきだろう
 
そこで、富山県が『副首都』の誘致に名乗りをあげるべきだと考える。富山県の地理的な立地条件として、もっとも相応しい場所だと考える。実現に向けては、まず取り沙汰されている『防災省』の富山県誘致を実現させて、これを足がかりとして富山県に『副首都』機能の誘致実現を目指したい
 


NPB(日本野球機構)のプロ野球球団を富山県で実現を!
  

 富山県に、NPB(日本野球機構)の本格的なプロ野球チームが実現できれば、全国区の地域として大きなアドバンテージを持つことができる。この実現には、大きなハードルはあるが、まったく不可能ということはない。実現するには、ふたつのケースが想定される。ひとつ目は、現在のNPB(日本野球機構)加盟チームを誘致する。ふたつ目は、NPB加盟チーム数を増やすこと。現在の12チームから16チームに増やそうという機運もある。
 富山県でNPBチームを実現させるには、富山県単独では厳しいのは確かだが、ホームタウンの立地条件で可能性が出てくると考える。その鍵を握るのは、北海道北広島市に誕生した新球場『HOKKAIDO BALLPARK』だ。北海道日本ハムファイターズの新しいホームスタジアムは、札幌市からは20キロ以上離れた場所に建設された。札幌駅ー北広島駅間は、約24キロある。しかも、北広島市は道庁所在地ではない人口5万人あまりの都市になる。チーム名も札幌の都市名ではなく、北海道を名乗っているのも重要な点といえるだろう。広いエリアを対象としたチーム名は、他にも東北楽天イーグルスがある。
 富山県でNPBチームを実現させるには、北陸を名乗ったチーム名と、ホームスタジアムを富山市や金沢市ではない、第3都市に『北陸ボールパーク』を設けることがポイントになると考える。富山市と金沢市の距離は直線で約52キロ、富山駅と金沢駅の在来線では約59キロほど。この2都市の間にある、射水市・高岡市・砺波市・小矢部市・津幡町・かほく市・内灘町の人口を加えると、富山市から金沢市までのエリア『北陸メガロポリス』には、人口140万人が住んでいる。これだけの人口規模であれば、十分にNPBチームのフランチャイズとなれるだろう。 
 プロ野球の球団運営には、年間で最低でも40億円は掛かると言われている。企業の広告塔的な役割があるとはいえ、ある程度の観客動員による収入が必要ともいえる。年間120万人の観客動員が確保できれば、他の地域の球団と遜色がなくなる。週末や休日の観客動員が2万5千人、平日ナイターが1万5千人となれば、年間120万人の目標に手がとどく。
  
(大手資本による球団実現を)
 
 NPB加盟チーム数が増えることを想定して、現在のプロ野球独立リーグチーム『富山サンダーバーズ』と『石川ミリオンスターズ』を合併した、『北陸〇〇(企業名)サンダーバーズ』を創設する方法が考えられる。いずれにしても、両県の県庁所在地ではない場所がホームスタジアムにしないと、両県民が地元のチームという意識を持たないだろう。 
 また、NPBチームの実現には、大手資本のオーナーチームとする必要がある。現在もNPB加盟チームは、大手企業が運営を担っている。そのためには、大手資本の誘致は欠かせないだろう。今後、プロ野球チームを運営できそうな企業となると限られてくる。想定される企業で最有力なのは、サイバーエージェントだろう。Jリーグの町田を買収後、J2からJ1に昇格させて優勝争いまでできるほどのチームに育て上げている。ネット動画配信のAMEBAを抱えており、スポーツのコンテンツとしても、今後はプロ野球も視野に入ってくるのではないだろうか。そのほかにも、B1リーグの島根を持っているバンダイナムコや、外資系ではJリーグの大宮を買収したレッドブルに中国のBYDなども可能性があると考える。
 
【北陸NPBチームの北陸ボールパーク候補地『小矢部市の石動駅隣接地』】
  
 北海道北広島市の『 HOKKAIDO BALLPARK』をモデルに、北陸でNPBチームの『北陸ボールパーク』を実現できる可能性がある場所を考えると、もっともベストな場所が、小矢部市の石動駅周辺だ。富山県と石川県の県境にある都市であり、この場所であれば両県民が、『地元のNPBチームだ』という意識を持ってもらえると考える。
  
 石動駅は、金沢駅からだと在来線で24.6キロと、ほぼ札幌駅ー北広島駅の距離感と一致する、また、高岡駅からは16キロと近い。ただ、富山駅からは34.8キロと距離がある。この課題を解決するために、石動駅近くを走る北陸新幹線に、新駅『新石動駅』を設けることも考えたい。かつて、小矢部市では新幹線駅設置を目指したこともあったが、金沢や新高岡に近いということで実現しなかった。しかし、金沢-新高岡間が39.7キロに対して、小松-加賀温泉間が14.5キロ、加賀温泉-芦原温泉間が15.4キロ、芦原温泉-福井間が18.0キロ、福井-越前たけふ間が19.0キロと駅間隔が極めて近い。仮に、金沢 -新高岡駅間に新石動駅を設けたとしても、新高岡-新石動駅間が16キロ程度、新石動-金沢間が24キロ程度あり、小松-越前たけふ間にある駅間隔と比較しても、十分な駅間距離が確保できていると言える。石動にNPBチームのホームスタジアムができれば、新幹線駅の実現に向けた条件が整ってくる。新幹線の新駅『新石動駅』が実現すれば、富山駅からはわずか15分、金沢駅からは9分で結ばれる。
 鉄道を利用してスタジアムを訪れる観客は、『HOKKAIDO BALLPARK』の場合で13,500人と想定されているが、これを北陸にもあてはめて考えた場合、現状の在来線輸送力では対応できない可能性が高い。そこで、石動駅の改良が必要となる。現在、石動駅は3つのホームがあるが、引き込み線などを改良すれば、ホームを5つにするも可能だ。実現できれば、石動駅始発・終着の野球観戦用臨時列車を運行できるようになる。また、北陸新幹線の輸送力を加えれば、十分な輸送力を確保できるだろう。しかも新幹線であれば、富山駅以東の新潟県や金沢駅以西の福井県からの誘客も見えてくる。
 
 石動駅での新しい球場『北陸ボールパーク』のイメージは、規模や内容もできるだけ『HOKKAIDO BALLPARK』に近いもので想定したい。
 『HOKKAIDO BALLPARK』は、コンセプトが、国際競争力を有するライブ・エンターテイメントとしての『世界がまだ見ぬボールパーク』。開閉式屋根と天然芝フィールドを備えた、約3万5千人収容の新スタジアムは、JR線の駅に直結する。建設費は600億円といわれ、温泉スパやバーベキューをしながら試合を観戦できるほか、ショッピングやオープンカフェなど日頃から楽しめるボールパークとなっている。しかも、この球場の素晴らしい点は、球場のデザイン設計を米国テキサスの企業「HKS」が行った事だろう。レンジャーズやホワイトホックスなどの大リーグ球場を多数手掛けており、新球場はアジア最高のボールパークとなるはずだ。
 『北陸ボールパーク』でも、3万人〜3万5千人収容規模の観客席と、全面天然芝フィールドに開閉屋根を確保したい。開閉屋根は、設置スペースの制約や建設費を抑える為にも、蛇腹式の薄膜屋根として、天候不良時のみ屋根を閉じる方式とする。あと、検討したいのは石動駅および新幹線新駅と一体になったスタジアムにすることだろう。両駅から徒歩1分程度で、雨にも濡れずにスタジアムへ行ける構造とできれば、日本海側屈指の観光スポーツ都市になる。
 『北陸ボールパーク』の運営は、誘致する球団に運営を委ねる『上下分離方式』、もしくは『民設民営(PFI)方式』を採用したい。例えば、『 HOKKAIDO BALLPARK』は、球団の日本ハムファイターズが自社で建設した。『東京ドーム』では、球団が東京読売巨人軍、ドーム自体の運営は三井不動産が中心に行なっている。『北陸ボールパーク』でも、同様に大手資本による運営や球団が自ら運営することを目指したい。実現すれば、自治体の負担は少なく済むからだ。
 
 課題となるのは、車を利用してくる観客対応。スタジアムへ訪れる観客のおよそ半数近く(約1万7千人)は車やバスでの来場が想定される。『HOKKAIDO BALLPARK』では、4,000台の駐車場が設けられているが、『北陸ボールパーク』では2,000台程度の駐車場確保を考えたい。スタジアムにショッピングモールを併設することで、日頃から使える駐車場とする。また、『三井アウトレットパーク北陸小矢部』には、2,800台の駐車場があり、スタジアムとアウトレットパークを結ぶBRTやBHLSを整備することで、車利用者を分散させることも考えたい。
 スタジアムに向かう道路整備も課題となる。小矢部市には、北陸道と能越道の高速道路に、国道8号線といった幹線道路が環状的に整備済みではある。ただ、問題なのは、それぞれの道路から石動駅へ向かうアクセス道路が脆弱である点だろう。北陸道小矢部インター、能越道小矢部東インター、8号線安楽寺インターの3インターからスタジアムを結ぶ地域高規格級の道路整備は欠かせないと考える

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北アルプス横断道路『北国自動車道』の実現を!
  

 北アルプス横断道路(富山長野連絡道)の早期実現を目指したい。現在、構想されている3ルートのうち、北陸道立山ICから馬場島ー大町に抜ける上市ルート案を採用したい。更に、時間短縮効果を考えて高速道路として建設する必要があるだろう。そこで、新設の高規格幹線道路(一般国道高速道路)『北国自動車道』として実現を目指したい。高規格幹線道路であれば、基本設計が制限速度100キロ走行となり、地域高規格道路で整備するよりもアドバンテージがある。ルートは、能越道の高岡北ICを起点に、富山新港ー富山駅北ー北陸道立山JCTー剣岳(馬場島)ー大町ー更埴JC間を基本にして検討したい。
 北国自動車道(北アルプス横断道路)の実現で、富山県と首都圏が最短で結ばれ、大幅な時間短縮が可能となる。現状は、富山ICー練馬IC間が約400キロ、所要時間は4時間半を要していた。北アルプス横断ルートの立山ICー更埴JC間、約80キロの高速道路が実現できれば、富山ICー練馬IC間は約290キロで結ばれ、所要時間が約3時間20分と1時間以上も短縮できる。そして、これまで首都圏から最も近い日本海側の主要都市は新潟市であったが、このルートが実現すれば、富山市が最も首都圏から近い日本海側の主要都市となり、企業誘致なども有利になるだろう。このほかにも、長野市・松本市との距離が大きく縮まり95キロ程となる。所要時間は長野市・松本市ともに1時間で結ばれ、長野市で1時間、松本市では2時間の時間短縮となる。その効果として期待できるのが、「富山空港」 と 「伏木富山港」 の活性化だ。物流と人流で日本海側の中心的な拠点都市となるのも可能だろう。実現までの難関となるのが、剣岳直下を建設する全長17キロの北アルプス横断トンネル。国内の道路トンネルとしては2番目の長さで、山岳の道路トンネルとしては国内最長となるが、このひとつのトンネルで齎される経済効果は図りしれない。まずは、長野県側と共同で推進させる必要があるが、隣接県の石川県・群馬県・山梨県を巻き込む運動も必要ではないだろうか。そして、2035年を目標に開通させたいものだ。
 
 現在、隣り合う富山県と長野県の間には国道がないため、北国自動車道(北アルプス横断道路)は国直轄の一般国道高速道路(高規格幹線道路)として整備させたい。事業費は、推定3千5百億円。1日の通行量は、約1万5千台を想定。
 北国自動車道(北アルプス横断道路)の実現で、富山と東京を直結する。重要なのはイメージだ。東京から富山を目指す場合、ダイレクトでいけるルートができても、様々な名称の自動車道を経由しないとイケナイ。これが、東京から富山が遠いという印象を与えてしまうだろう。この解消には、東京と富山を結ぶ自動車道名を、ひとつにしたい。かつての北国街道を踏襲する『北国自動車道』を、既存の高速道路ルートの総称という扱いとすることも考えたい。また、長期的な構想として、北アルプス横断道路と国道299号線のバイパスルートを組み合わせて、富山から東京までの新設自動車道構想も考えたいものだ。
 
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<『神岡上宝連絡道路(地域高規格道路)』の早期実現を!>

 岐阜県では、新たに『神岡上宝連絡道路』が広域構想道路として追加された。今後の検討次第で、地域高規格道路の候補路線となる可能性がある。この路線は、神岡で富山高山連絡道路と、上宝で中部縦貫自動車道と接続される。富山県にとっては、これらの路線を組み合わせることで、現在計画されている道路としては、東京へ向かう最短ルートになる可能性がある。
   
『関東北陸自動車道(東富自動車道)』の構想化   
 
(富山市ー神岡ー安房ー松本ー東京新宿まで、連続で計画されている自動車専用道路計画)
・富山高山連絡道路(富山ー神岡 地域高規格道路)
・神岡上宝連絡道路(神岡ー上宝 地域高規格道路)
・中部縦貫自動車道(上宝ー松本 高規格幹線道路)
・長野自動車道(松本ー塩尻 既存の自動車道)
・中央自動車道(塩尻ー新宿 既存の自動車道)
  
 このルートは、昭和30年代に構想された『北陸関東産業道路』や『東富自動車道』と全く同じルートだ。富山県にとっては重要な路線になるだろう。このルートであれば、富山ICー新宿IC間は約320キロとなる。肝心なのは、所要時間をどれだけ短縮できるかだ。『神岡上宝連絡道路』は、なんとしても地域高規格道路として、自動車専用道路(3種1級ないし3種2級)での整備を目指したい。実現には、富山県側から岐阜県側への要望と協力体制が必要となる。また『富山高山連絡道路』で、現在の国道41号線を流用する庵谷ー片掛間2.8キロを、新規の自動車専用道路(3種2級)に計画変更するか、国道41号線を改良して、本線の高架化と側道を新設することでの対応も期待したい。3種1級であれば、制限速度80キロとなるが、3種2級だと制限速度60キロとなり、時間短縮効果が下がる。できるだけ、3種1級を基本で考えたい。実現できれば、富山ICー新宿IC間は約3時間半で結ばれる。
 この区間の整備を加速させる為には、富山から新宿までのルート全体に愛称をつけることも重要と考える。例えば、『関陸ハイウェイ(関東北陸自動車道)』や『東富ハイウェイ(東富自動車道)』とすることで、どことどこが結ばれるか、直感的にわかりやすい名称を検討したい。
 

<『地域高規格道路』を活用した高山線のスーパー特急新線の実現を!>

 北陸新幹線開業によって、富山県では大阪や名古屋に行く場合、金沢駅での乗換が必要となった。特に名古屋へは、最速で行く場合、米原駅で東海道新幹線に再度乗り換えないといけない状況だ。富山県にとっては、東京・大阪だけではなく、名古屋に行くのも便利な場所でありたい。その為には、高山線の高速化は不可欠だ。現状、特急ワイドビューひだの所要時間は、名古屋ー富山間で最速でも3時間50分程も掛かり、高速バスよりも10分以上も所要時間が掛かっている。その原因は、富山ー高山間の最高速度が85キロで、高山ー岐阜間でも最高速度が110キロと低速な点にある。しかも、山岳ルートでカーブが多く、実際の表定速度平均が50〜67キロに留まっている為だ。
 そこで、高山線を大胆に大規模改造を行い、全線で時速160キロ〜180キロの高速運転ができるようにしたい。それが、『地域高規格道路を活用した新線・短絡線整備』案になる。
 
 富山市から名古屋市には、幹線道路の国道41号線が走っている。この41号線ルートを強化させる4つの『地域高規格道路』構想がある。『富山高山連絡道路』・『高山下呂連絡道路』・『美濃加茂下呂連絡道路』・『名濃道路』により、富山市から愛知県小牧JCT間を、準自動車道路として整備が計画されている。この4つの『地域高規格道路』を整備する際に、中央分離帯を拡張して、そこに高山線のスーパー特急専用線(単線)を設けるということを提案したい。高速鉄道と道路の共用区間としては、北陸新幹線の福井県九頭竜川橋梁で、一般道路に併用されたケースがある。既に『富山高山連絡道路』では、中部縦貫自動車道高山ICー飛騨国府間(約6キロ)が完成、富山市大沢野栗山ー猪谷間(約18.6キロ)と高山市千鳥町ー久々野町間(約9キロ)で建設が進んでいる。しかし、他の区間は、ほとんど計画や候補路線の段階にあり、詳細計画が決まっていない。そこで、これからの整備区間を対象に、『地域高規格道路』として建設する際、2車線で整備する区間は、中央分離帯を拡張して、そこに鉄道を敷設できるように設計を行う。また、4車線で整備される区間は、片側2車線のどちらかに、鉄道を敷設できるよう道路幅を拡張した設計を行う。これらの区間では、最高速度160キロ〜180キロを実現させたい。小牧JTCー名古屋間は、スーパー特急専用の新線を建設する。この整備費は、およそ2千億円が想定される。実現させるには、整備新幹線と同じ手法を検討したい。整備と施設保有は、独立行政法人の鉄道建設・運輸施設整備支援機構が行い、運営をJR東海が行うという『上下分離方式』で整備を図りたい。
 『地域高規格道路』を活用できない区間、富山駅ー猪谷駅間、飛騨国府駅ー高山駅ー飛騨久々野駅間は、在来線を電化させて対応させる。この内、越中八尾駅ー猪谷駅は、3箇所で短絡線の整備と無踏切化に路盤強化を行い、最高速度160キロ化を目指したい。富山駅ー越中八尾駅間は、路盤強化で最高速度120キロ化を図る。飛騨国府駅ー高山駅ー飛騨久々野駅間は、2箇所で短絡線の整備と路盤強化を図り、最高速度120キロを実現させる。また、岐阜駅ー美濃太田駅間も電化を図り、美濃太田駅でスーパー特急新線に接続させることて、岐阜市から飛騨・富山へのアクセスも改善させたい。
 
 この高山線『スーパー特急新線』の実現で、富山駅ー名古屋駅(256.1キロ)間は、最速1時間58分で結ぶ事ができる。富山県をハブに、三大都市圏と高速鉄道ネットワークが出来上がれば、経済的な優位性は図り知れない効果がもたせられる。
 
 

<立山信仰の知名度アップ!
 

 立山黒部を中部山岳国立公園から分離させて、富山湾を加えた国立公園の実現を期待したい。そして、世界自然遺産と世界文化遺産を兼ね備えた『世界複合遺産の認定』を目指したい。立山が複合遺産に相応しいのは『立山信仰』という文化的価値がある点だ。日本では山岳信仰・霊山信仰が古くから盛んで、富士山が世界文化遺産になったのも、富士山信仰をアピールした点にある。世界遺産は唯一無二のものにしか与えられない。山岳信仰・霊山信仰として、既に富士山が世界文化遺産となっているため、立山が山岳信仰・霊山信仰としてアピールするのは不利ではある。だが、神祇信仰・崇拝信仰的な要素の富士信仰と立山信仰は異なる要素が多い。立山信仰は、立山浄土・立山地獄など仏教としての極楽浄土の象徴という点が魅力だ。しかし、この立山信仰が知名度が弱く、全国区とは言えないのが現状だろう。この立山信仰をもっとメジャーなブランドにしていく必要がある

 そこで取り組みたいのは、『立山曼荼羅』と『閻魔様』を使った立山信仰のブランド化だ。立山曼荼羅は、立山信仰を表した説明図(縮図)ともいうべきものだ。この立山曼荼羅
を、もっとあらゆる場所で、露出度を高めたい。立山登山をするなら、立山曼荼羅をもっと出かけてもらう。江戸時代に描かれた立山曼荼羅は、怖さを強調しているため、一般の方は欲しがらないものだが、もっと現代風に親しみある漫画タッチの立山曼荼羅で、一般の方も手に取りたいと思ってもらえるように工夫したい。さらに、そのマスコット的なものとして、閻魔様と鬼たちのキャラクター化を商品化することも必要だろう。多くの方に、『立山信仰』を知ってもらう機会を作ることで、世界複合遺産へのステップとしたい
 立山信仰を知ることができる『富山県立山博物館』という施設がある。この施設も、もっとメジャーにしたいものだ。現状は、興味のある方が訪れる施設で、来館者が多いとは言えない。立山曼荼羅を肌で体感できる施設『立山信仰の聖地』に強化したい。やり方次第では、福井の恐竜博物館や金沢の21世紀美術館に対応できる施設にすることもできると考える。場合によっては、立山黒部アルペンルートの起点『立山駅』周辺への移転も検討したい。実現できれば、立山観光の新たなアイテムともなるだろう。

 

京都駅ルートから亀岡ルートに変更を!

 
 北陸新幹線の大阪延伸が、京都での地下水に対する懸念から見直しを求める声がある。そのため、建設が進められない状況が続いている。そこで、ルートを米原駅で東海道新幹線に接続する議論が再熱してきた。だが、米原ルートは、滋賀県・福井県の反対とJR西日本とJR東海が米原接続を求めていない状況で実現は不可能だ。大阪府や石川県で京都ルート反対している理由に、建設費の高騰をあげているが、運営を担いリースを支払うJR西日本自身が京都ルートを選んでいる以上、建設高騰を理由に反対する意義が本来はないはずだ
 
この可笑しな状況を変えて、北陸新幹線をいち早く大阪まで延伸させるには、今一度、本来のルートだった『亀岡ルート(敦賀駅ー新小浜駅ー新亀岡駅ー新大阪駅)』に戻すべきだろう。ただ、亀岡ルートになると北陸新幹線は京都駅に乗り入れなくなる。また、京都府に2つ目の駅(京田辺松井)ができないなど、京都府にメリットがなくなるという懸念もでてくるだろう。
 亀岡ルート変更のメリットは、何といっても京都市街地を通らないことから水問題を避けられる点だろう。また、京都府を通過する区間が最短で済む点。実は地元負担は軽微となる。更にメリットが出てくるのは、京都府北部エリアの地域振興がある。
 
新大阪ー新亀岡間を『山陰新幹線との共用区間』に!
  
 そして、亀岡ルート変更の最大なメリットは、新大阪駅ー新亀岡駅間を『山陰新幹線との共用区間』にすることができる点だ。今回、『亀岡ルート」に変更することができれば、当初の新小浜ー京都ー京田辺松井ー新大阪ルートに比べると、建設距離で30キロも短くなる。この分を山陰新幹線の建設に回すことを検討したい。
 
亀岡ルート着工と同時に『山陰新幹線(亀岡ー福知山間)』も建設!
    
 山陰新幹線として、新亀岡ー福知山間(約60キロ)を『単線の新幹線』として整備を図る。その際、舞鶴線の綾部駅ー東舞鶴間(約30キロ)も、ミニ新幹線として整備する。
 北陸新幹線亀岡ルートと山陰新幹線の新亀岡ー福知山間・東舞鶴間が実現できれば、京都府にとっては極めてメリットが高いと言えるだろう。また、新亀岡ー京都駅間の山陰本線もミニ新幹線化(三本軌道化)を図ることで、京都駅から京都府北部への鉄道アクセス改善を図りたい
 




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