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<検討したい項目>
・都市のブランド化推進
・富山への移住政策を推進
・隣県へのPR強化
・文化施設の戦略化
 富山は、国際化を目指している。しかし現実として、世界からみれば「存在感・知名度」が無い。海外の人達が、富山の地名を見て、富士山と勘違いする人も実に多いのだ。どうすれば国際都市になれるのか。掛け声だけではなく、戦略的に取り組む必要がある。つまり「ブランディングの強化」が、これからの富山の鍵になるのだ。
 世界都市といわれるパリ・ロンドン・ニューヨークなども、はじめから存在感・知名度が高かったわけではない。100年以上の歳月を掛けて、行政の緻密な計画・戦略によって実現させた。そのことを、富山県も学ぶことが重要ではないだろうか。富山でも全国の動きを見て「富山ブランド会議」を立ち上げているが、更に戦略的な取り組みを期待したいところだ。

<ブランド=磨き上げられた 「本質」 の輝き>

 宝石は、磨いてこそ 「価値」 が出る。磨かなければ 「ただの石」だ。そして、その磨き方も重要なのである。綺麗なカットで磨き上げれば価値が上がるが、下手なものは価値は出ない。
 ブランドにも同じことが言える。ブランドとしたい対象物が、原石として可能性があるのかどうか、そしてそれを 「いかに磨き上げて」、「輝かせるか」 が重要なのだ。

↑移住を推進する観光都市「小樽市」の小樽運河
 ブランドに求められる要素も多岐に渡る。その7大要素としては、「独自性・希少性・こだわり・誇り・認知性・洗練性・美的性」が挙げられる。これらは、どれが欠けてもブランドにはならない。いかにして、 「本質を磨き上げるか」 が、ブランドへと繋がるのだ。その実現には、「緻密な戦略」 が求められる。

 そして、最終的には、どれだけの人に、「愛してもらえる」ようになるのか。ブランドとして確立されたかどうかは、「愛」 されるという、評価で決まると言えるだろう。

 世界都市と言われる都市には、オリジナリティのある独特な歴史文化を持っている。その地域・都市にしかない文化やそこに住む人が持つアイデンティティなど、これらの都市にはブランド(魅力)的要素がある。
 これからの富山県(行政)は、いかにして富山を"ブランド都市"に育て上げるか、ブランディング戦略をしっかり構築する必要がある。 例えば、欧州の都市では、行政内に都市のブランディング担当者(単なる広報ではない)がおり、"都市のブランド価値をいかに高めるか"、また"都市のイメージを全国へ世界へいかに情報発信していくか"について、専門的に取り組んでいる。富山県でも、ブランディング担当者の設置が必要であろう。

<PR活動の強化> 

 富山県は、PR活動が不得手としている。今だに、全国の「富山認知度」は低いままだ。大都市や歴史都市を抱えていないからとも言えるが、PR活動自体にも問題があるのではないだろうか。例えば、高岡の文化遺産は、観光都市に相応しいと言われている。しかし現実は、瑞龍寺が国宝であることや、御車山まつり・七夕まつりについて、お隣りの金沢でさえ、多くの方が全く知らないのである。せめて、御車山まつりや七夕まつりに関しては、隣県に対してTVコマーシャルを打つべきであろう。

「那覇市沖映通り」。沖縄県は、内地からの移住ブームが今も続き、全国トップクラスの人口増加率を誇る。

<目指せ!移住大国化>

 また、住みやすさ日本一と言われているが、その住みやすさから富山県へ移住してくる人は、あまりにも少ない。県が戦略的に移住のPRを行ってこなかったからだ。今、健康面や気候面から、沖縄への移住がブームとなっている。北海道でも、シルバー層をターゲットに移住PRを仕掛けている。
 北海道では、道や主要都市で移住を勧めるサイトを立ち上げているほか、地元の北海道新聞が独自の移住キャンペーンを展開するなど、官民挙げての移住作戦を行っている。
 沖縄では、移住ブームが定着したことにより、移住を専門に扱う民間企業や民間の移住支援サイトなどが多数登場している。これは、沖縄が「住みたい都市」(ブランド都市)となった証とも言える。
 こういった動きに対しても、富山県は後手後手になっているようだ。他所の様子を見てから「では、うちの県でも‥」と、取り組み始めていては遅いのである。他所が始めて結果が良ければ、全国の地域が一斉に取り組みはじめるわけで、富山県はまた全国の波の中に呑まれることとなった。
 自分達の中から、新しいムーブメント(戦略⇒PR)を生み出すことができないと、ブランド都市への成長は見込めない。
 如何にして、富山に居住者(移住者)を増やすことができるようになるのか。移住都市となることがブランド都市へと繋がるだろう。

<参考サイト>
○北のふるさとへ移住計画 (北海道)
○あさひかわ移住定住情報 (旭川市)
○小樽市への移住を応援します (小樽市)
○函館型ライフプランの提案 (函館市)
○沖縄移住支援センター (民間サイト)
○沖縄ライフスタイル (民間サイト)

→四国の中枢管理都市を目指す高松市。欧州型駅舎を新設した高松サンポート

<公共施設の大胆な見直し>

 富山県は、いろんな文化施設を、金太郎飴の如く各市町村に造ってきた。しかし、それがブランド都市の足かせともなっている。美術館・博物館・図書館・ホール・スポーツ施設など、これらは都市をブランド化させる要素でもあるが、富山の施設には、あまりにも個性がない。全国・世界に通用する施設とは、正直言えないのだ。お隣りの「金沢21世紀美術館」は、先進的な美術の発掘を目指し、今までにないコンセプトの基で誕生した。開館わずか1年で、知名度は全国レベルから世界レベルの美術館へ成長している。また、石川県庁跡地では「未来図書館」構想もあるなど、大胆な発想でブランド化を目指している。更に金沢市では、金沢21世紀美術館の成功をきっかけに、施設のネーミングに特徴・こだわりを見せはじめている。例えば、これまで金沢市観光会館という名称だったコンサートホールを、「金沢歌劇座」と改めて、存在感を高めている。こういった隣県の動きに対して、富山はあまりにも出遅れている。では今後、どのようにすれば良いのだろうか。
 そこで考えたいのが、県内の全ての美術館と博物館をひとつの管理化(独立法人化)のもとにおいて、情報発信していくということだ。組織の名称も、「(仮称) "大越中ミュージアム"」として、世界に発信していく。所蔵美術品は、日本でもトップクラスとなり、世界へは多国言語で紹介したWEBで魅力を発信する事ができればインパクトもあり、知名度も一気にあがるだろう。新しい県立近代美術館を本館とし、県内の各美術館・博物館を別館(分館)とする事で、他に類をみない巨大ミュージアムとする。


 図書館も、県内に多く点在しますが、管理を統合し、「(仮称) "世界図書館"」として個性を持たせることを考えたい。所蔵図書もできるだけ、だぶらないような取り組みを行い、やはり世界へ多国言語のWEBで魅力を発信するのだ。将来、県庁が移転したならば、現在の県庁を、本館として活用する事も考えられるだろう。
 この他にも、富山に縁のある人名を、もっと活用させる事も検討してもらいたい。例えば、世界的なヴァイオリニストで、晩年は富山の立山町で過ごされた、シモン・ゴールドベルクさん。彼を讃えたイベント「とやま室内楽フェスティバル」も行なわれているが、彼の名前を頂いたホールがあってもいいのではないだろうか。富山市の市民プラザには、アンサンブルホールがある。ここは、シモン・ゴールドベルクと夫人が、最後にコンサートやCD録音を行なった場所であり、大変ゆかり深い場所。このアンサンブルホールの名称を「シモン・ゴールドベルクホール」として、功績を讃えるとともに、名称から印象度の高いホールにすることも考えられるだろう。

 このほかにも、県の観光誘致用ホームページを、もっと多国言語化する必要があり、さらに情報も多くする必要がある。文字・地図情報をはじめ、フォトと動画をふんだんに織り込むことで、海外の方々が、真に富山へ来たいと思うように仕向ける工夫(戦略)が大事なのではないだろうか。また、富山だけの観光情報だけでなく、隣県の観光地(能登・金沢・飛騨・松本・長野)も詳しく紹介する必要がある。富山を基点に観光地が拡がっているイメージを、海外の方に感じてもらうことが重要であろう。更に、外国の映画やドラマの撮影ロケーション地として富山を選んでもらえるよう、県内のフィルムコミッションとわかりやすい形でリンクを張るのも効果的と考える。海外の方々に、映画やドラマを通じて富山を知ってもらい、富山へ行ってみたいと思わせるのだ。その場所へ行かなければ、「見れない・感じられない・味わえない」 というものをどれだけ持っているのか、どれだけ創りだせるのかが、重要となるのである。

 ブランド都市には、こういった付加価値と情報発信能力があり、独特の文化・個性を持ち合わせ、世界の人々に共有できるイメージがある。そして、富山と世界の人々が、あらゆる意味・あらゆる手段で、交流(コミュニケーション)することが出来れば、"世界都市"へと近づけると考える。更に、富山の都市に住む人が、自らの都市に対して"真に誇り"と思い、"アイデンティティ"を感じるようになれば、富山は21世紀も生き残ることが可能となるだろう。その為には、行政のしっかりしたブランディング戦略と、この地に住む人たちの取り組みが大切だと考える。